動的注入工法協会

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工法の概要

工法の概要

多くの現場で使用されている「薬液注入工法」

薬液注入工法は施工機械が小さく、狭い場所での施工が可能であり、また、短期間での工事が可能であるため、簡易に施工が行える地盤改良工法として多くの現場で使われています。

薬液注入工法では、薬液を一定の速度で地盤に注入して地盤改良を行います。

浸透注入が主体となる砂質土地盤では、土粒子の隙間に薬液が浸透し、硬化することで、土粒子を接着して地盤の強度を増加させたり、止水性を向上させたりします。

割裂注入(薬液が脈状に注入される現象)が主体となる粘性土地盤では、硬化後のホモゲル強度(薬液単体が硬化した強度)が大きい薬液を用いて、地盤中に多くの割裂脈を形成し、複合地盤としての強度を増加させます。

薬液注入工法は簡単に施工が行える利点がある反面、設計範囲に薬液が十分浸透せず、未固結部分が残り、掘削時に出水事故などが発生することもあり、これが薬液注入工法の問題点となっています。

動的注入工法は、従来の薬液注入工法の利点である迅速な施工を生かしつつ、従来工法の問題点を軽減し、薬液注入工法の品質改善と施工能率の向上を目的として開発された工法です。

工事写真

メリットとデメリット

動的注入工法

注入速度と圧力を「動的」にするだけで、薬液の浸透プロセスが一変する。

従来工法が所定の注入速度を一定に保って施工を行うのに対し、動的注入工法は注入速度や圧力を意図的に変化させて施工を行う新しい工法です。この注入の緩急の変化が割裂・浸透のプロセスに大きな違いをもたらします。
そのメカニズムは地盤の質によって異なりますが、高速注入の場合と低速注入の場合では、それぞれに薬液の浸透する領域に違いがあります。この注入速度および圧力の「動的」な操作によって、補強を必要とする地盤領域全体に、より高密度に薬液が浸透していくのです。従来の一定速による薬液注入では、割裂脈および浸透の範囲が限定しにくく、設計上不必要な領域まで割裂脈が長く伸びてしまい、動的注入のようなムラのない放射線状の浸透がなされにくいと考えられます。

右に注入速度をsin波で変化させた概念図を示します。また、図からもわかるように管理すべき注入量は平均注入速度×時間で表され、従来工法と同様のチャートによる注入管理が実施できます。右下の絵は、注入速度および圧力の変化に応じた割裂・浸透・ゲル化のプロセス(瞬結性の薬液の場合)を大まかに示すイメージ図です。

サンプル画像

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